Quantcast
Channel: スポーツナビ+ タグ:全米
Viewing all articles
Browse latest Browse all 21

ワウリンカこそSTAN THE MAN(男の中の男)王者ジョコビッチとの壮絶マッチを制して、全米OP初優勝!(2016年)

$
0
0
全米OP2016は、決勝戦を迎えました。決勝戦は準決勝でモンフィスを破ったジョコビッチ(1位)、錦織を破ったワウリンカ(3位)の対戦になりました。両者のツアーでの対戦成績は、ジョコビッチの19勝4敗となっています。ジョコビッチは、全米OPへの出場を悩むなど、コンディションに問題がありました。また、最近の大会ではウィンブルドン3回戦でクエリーに敗退、リオ五輪ではデルポトロに1回戦で負けるなど、調子を落としていました。しかし、今大会は3試合で棄権がからみ、運も味方につけて勝ち上がってきました。                              一方のワウリンカは、3回戦のエバンス戦ではマッチポイントを握られるなど、苦しみながらも勝ち上がっています。ジョコビッチが13セット(途中棄権のセットはのぞく・約9時間)のプレーに対し、ワウリンカは23セット(18時間)を戦ってきています。どう考えても、体力的には不利な状況に思えました。しかし、ワウリンカは、無尽蔵の体力、エネルギー、高い集中力、強靭さを発揮、究極に近いプレーを見せたと言えるかもしれません。劣勢でも動じず、むしろ強さを発揮したワウリンカは、王者ジョコビッチのプレッシャーにもひるまず、果敢な戦いを最後まで続けました。また、2014年以降は10度決勝に勝ち上がり、10度の優勝を飾っているワウリンカですが、乗った時の強さは、ジョコビッチでさえ止められませんでした。                                         試合結果第1セットジョコビッチ7(7)-6(1)ワウリンカ第2セットジョコビッチ4-6ワウリンカ第3セットジョコビッチ5-7ワウリンカ第4セットジョコビッチ3-6ワウリンカ(試合時間3:54)マッチサマリートータルポイントジョコビッチ143-144ワウリンカネットプレージョコビッチ:24/31 ワウリンカ:11/20                                           …以上、ワウリンカが壮絶なタフマッチを制し、全米OPで初優勝を決めました。スタッツでは、ブレークチャンスで、ジョコビッチが「3/17」、ワウリンカが「6/10」となりました。何度もワウリンカを追い詰めたジョコビッチでしたが、追い込まれたピンチでも動じず、むしろ、プレーを上げたのがワウリンカでした。試合中、何度も決まってもおかしくない場面で、互いに切り抜け、壮絶なロングラリーが何本も見られました。また、勝負所となる激しい攻防のゲームが何度も行われました。ジョコビッチの強さ、プレッシャーの前に、多くの選手が敗れてきたわけですが、ワウリンカは全く崩れなかったです。                                         第1セット                                                ジョコビッチが7-6で取りました。ジョコビッチが第2ゲームでブレーク、いつもより下がらずに攻撃的にきていました。このゲームでは、最初のポイント、ワウリンカのエース級のショットを3本しのぎ、ポイントにつなげて勢いを得ました。その後も深く、コースに打ち分ける正確なショットで攻め込みました。それでも、第9ゲームでワウリンカがブレークに成功、タイブレークに持ち込みます。しかし、タイブレークでは、ジョコビッチが7-1で取り、圧倒しました。やはり、大会が終わってみれば、いつものジョコビッチの強さが光る…そんな流れになりそうな、立ち上がりでした。                                                                                      第2セット                                          ワウリンカが6-4で取りました。第4ゲームでワウリンカがブレーク、第7ゲームはジョコビッチがブレークで返しました。しかし、第10ゲームではワウリンカが、再びブレークに成功しました。アンフォーストエラーは、ジョコビッチが「14」、ワウリンカが「8」でした。                                                                              第3セット                                                     ワウリンカが7-5で取りました。スタッツでは、ジョコビッチのブレークチャンスは「1/6」、ワウリンカは「2/2」でした。それでいて、ワウリンカはウィナー「18」、アンフォーストエラー「19」と、ミスを恐れず攻めていたことになります。第2ゲームでワウリンカがブレーク、第5ゲームでジョコビッチがブレーク、第12ゲームでワウリンカがブレークという流れでした。                                                                               第4セット                                         ワウリンカが6-3で取りました。ワウリンカがウィナー「12」、アンフォーストエラーは「4」と素晴らしい内容でした。一方、足を痛めたジョコビッチは、ウィナーは「8」、アンフォーストエラーは「14」でした。このセットは第2ゲームをブレークしたワウリンカが、それを活かして取り切りました。プレッシャーが相当かかってくる中で、自分のプレーを貫き通したワウリンカの会心の勝利と言えるゲームでした。                                                                                    試合後にはワウリンカはジョコビッチに対し、「偉大なチャンピオンです。今があるのは、あなたのおかげです」ということを述べており、印象的なコメントでした。ワウリンカのかばんにある「STAN THE MAN」とは「男の中の男」という意味ということですが、この決勝では最高のプレーをみせてくれたと思います。そして、そのプレーを引き出したジョコビッチを賞賛したワウリンカは、素晴らしかったと思います。全豪OP、全仏OPを制しているワウリンカですが、全米OPも制したことで、生涯グランドスラムに王手をかけたことになります。今日のような試合をすれば、偉大なプレイヤーとして、歴史に名を残すチャンスも訪れそうです。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 21

Latest Images

Trending Articles





Latest Images